ラジオドラマ

 結論から言おう。


 魔術師草薙仁は、話術師フェイスには決して勝てない。


 それは魔術に限った話ではない。


 魔術、妖術、奇術、錬金術、仙術、忍術、召喚術・・・それらすべての『方(法)術』の基盤となっているものが『言葉』・・・すなわち話術だからだ。


 すべてが言葉によって生まれ、話術よりすべての方術が生まれた。


 言葉なくして、聖者は生まれず、言葉なくして勇者は生まれず、そして・・・言葉なくして魔王は生まれない。


 その中で、最強の名を誇る『話術師』


 草薙仁が、フェイスに与えた定義はたったの二文字。


 ・・・・「最強」・・・・・・・だった・・・。


 最強の定義を与えられた者を倒すことは出来ない。


 魔術のレベルの問題ではない。


 フェイス相手では魔術・・・いや、方術すべてが通用しないのだ。


 まさに、最強・・・打つ手なし・・・。


 相手が悪すぎた。


 ならば、取れる手段は、たったの一つ・・・・・・。



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