I love you に代わる言葉
「押し付けみたいになってしまいますが、日生くんがこの石を好きになってくれたらいいな、って」
「うん。ありがと、貰うよ」
二度目の礼。案外すんなりと、出た。自然に、僅かだが顔が綻ぶ。おねーさんはやっぱり驚いていて、やっぱり綺麗に笑った。
「こっちは今井くんに」
おねーさんはそう言って握られた右手を開くと、立ち上がり、今度は今井の傍に腰を下ろした。
「え! 俺にもあるんスか!?」
「はい、勿論。これを」
差し出された右手に乗っているものをボクも見た。そこには、つい先日見せてくれた、小さな原油入り水晶が置かれていた。
「今井くんこれを見て凄く感動してたので。ライトが無いので光らせて見せる事は出来ませんが、よかったら……」
「貰うッス!」
今井は即答して水晶を掴み上げた。キラキラとした水晶を、キラキラとした目で眺める。あんな目で、あんな風に喜びを表に出せない自分。おねーさんから見て、今井の方が可愛げがあるように映ったりするんだろうか。そんな風に考える女々しい自分を誤魔化すように、二人から視線を逸らした。
ふと視線を感じて顔を上げれば、シンと目が合った。特に揶揄するでもなく、黙っていた。何を考えているか解らない表情だった。ただ、ボクの感情など全て見透かされているようで、何処か気恥ずかしさを覚えた。
「うん。ありがと、貰うよ」
二度目の礼。案外すんなりと、出た。自然に、僅かだが顔が綻ぶ。おねーさんはやっぱり驚いていて、やっぱり綺麗に笑った。
「こっちは今井くんに」
おねーさんはそう言って握られた右手を開くと、立ち上がり、今度は今井の傍に腰を下ろした。
「え! 俺にもあるんスか!?」
「はい、勿論。これを」
差し出された右手に乗っているものをボクも見た。そこには、つい先日見せてくれた、小さな原油入り水晶が置かれていた。
「今井くんこれを見て凄く感動してたので。ライトが無いので光らせて見せる事は出来ませんが、よかったら……」
「貰うッス!」
今井は即答して水晶を掴み上げた。キラキラとした水晶を、キラキラとした目で眺める。あんな目で、あんな風に喜びを表に出せない自分。おねーさんから見て、今井の方が可愛げがあるように映ったりするんだろうか。そんな風に考える女々しい自分を誤魔化すように、二人から視線を逸らした。
ふと視線を感じて顔を上げれば、シンと目が合った。特に揶揄するでもなく、黙っていた。何を考えているか解らない表情だった。ただ、ボクの感情など全て見透かされているようで、何処か気恥ずかしさを覚えた。