I love you に代わる言葉
*
目を覚まし、枕元に置いていたケータイを開いて時間を確認した。時刻は十一時だった。どうやら三時間も寝ていたみたいだ。上体を起こし部屋を見渡す。シンは部屋に居なかった。布団も畳まれて部屋の角に置かれている。何処に行ったんだろうか。今井はまだ気持ちよさそうに寝ている。
ベッドから降り、取り敢えずリビングに向かう事にした。
「起きたのか」
引き戸を開ければ、シンと目が合う。おねーさんも居た。二人でテレビを観ているようだ。
「今井は?」シンが問う。
「あいつはまだ寝てるよ。いっつも昼まで起きないからね。起こそうとしても起きないから、放置が一番さ」
「はは、そうか。そういや、昼飯出来てるらしいぜ。食うか?」
「今井が起きてからにするよ」
そう言うと、二人は少しだけ驚いた表情を見せ、何故か二人で目を合わせていた。不可解さに眉を寄せれば、シンがくくっと笑った。多分、ボクの心情を察したんだろう。おねーさんはまたボクを見てにこりと笑った。
「日生くんって優しいんですね」
「……!」
ボクは言葉を失った。掛けられた言葉が、あまりに予想外で。それに、そんな事初めて言われた。何でそうなるんだ。ボクは何も言えず、つとおねーさんから視線を逸らす事しか出来なかった。
目を覚まし、枕元に置いていたケータイを開いて時間を確認した。時刻は十一時だった。どうやら三時間も寝ていたみたいだ。上体を起こし部屋を見渡す。シンは部屋に居なかった。布団も畳まれて部屋の角に置かれている。何処に行ったんだろうか。今井はまだ気持ちよさそうに寝ている。
ベッドから降り、取り敢えずリビングに向かう事にした。
「起きたのか」
引き戸を開ければ、シンと目が合う。おねーさんも居た。二人でテレビを観ているようだ。
「今井は?」シンが問う。
「あいつはまだ寝てるよ。いっつも昼まで起きないからね。起こそうとしても起きないから、放置が一番さ」
「はは、そうか。そういや、昼飯出来てるらしいぜ。食うか?」
「今井が起きてからにするよ」
そう言うと、二人は少しだけ驚いた表情を見せ、何故か二人で目を合わせていた。不可解さに眉を寄せれば、シンがくくっと笑った。多分、ボクの心情を察したんだろう。おねーさんはまたボクを見てにこりと笑った。
「日生くんって優しいんですね」
「……!」
ボクは言葉を失った。掛けられた言葉が、あまりに予想外で。それに、そんな事初めて言われた。何でそうなるんだ。ボクは何も言えず、つとおねーさんから視線を逸らす事しか出来なかった。