I love you に代わる言葉
おねーさんが借りた本の中身を見せて貰ったが、字が小さくてびっしりと詰まっている。流石にボクも、これは面倒になる量だと思った。
図書館の出入り口付近に来た時、おねーさんは言った。
「ごめんなさい。この一冊の為にこんな所まで一緒に来てもらっちゃって……」
「別に。ボクが行くって言ったんだし」
答えれば、おねーさんは申し訳無さそうな表情で何か言いたそうにしていたけれど、結局礼を述べただけだった。
「何でそれ借りたの?」
家へと帰る道中、ボクは尋ねた。
「私、この本を書いてる作家が好きなんです。この方の書く文章は、とても魅せられます」
「へぇ」
「他にも、夏目漱石の本を何か借りようと思ったんですけど、この一冊読むのが精一杯かなって」
おねーさんはそう言って苦笑した。直後、何かいい事を思い付いた、子供のような無邪気な笑顔を向けてきた。
図書館の出入り口付近に来た時、おねーさんは言った。
「ごめんなさい。この一冊の為にこんな所まで一緒に来てもらっちゃって……」
「別に。ボクが行くって言ったんだし」
答えれば、おねーさんは申し訳無さそうな表情で何か言いたそうにしていたけれど、結局礼を述べただけだった。
「何でそれ借りたの?」
家へと帰る道中、ボクは尋ねた。
「私、この本を書いてる作家が好きなんです。この方の書く文章は、とても魅せられます」
「へぇ」
「他にも、夏目漱石の本を何か借りようと思ったんですけど、この一冊読むのが精一杯かなって」
おねーさんはそう言って苦笑した。直後、何かいい事を思い付いた、子供のような無邪気な笑顔を向けてきた。