I love you に代わる言葉
「真から、私の事何か聞いたんですか?」
思い掛けない質問にボクは驚いておねーさんを見た。おねーさんもやや驚きを含んだ表情をしていた。
「? 何も聞いてないよ……何も言わないしさ」
「……どうして、大事なものだって思ったんですか」
「……何となく」
「そうですか……」
おねーさんは目を伏せた。表情は少しだけ憂いを含んだものになり、ほんの微か陰りを帯びた。その表情を見るのが辛くて視線を下げれば、そっと両手を差し出され、自然とそちらに目がいく。パッとおねーさんを見れば、その視線はボクの手にある皿に注がれていて、あぁ、と納得する。ボクは皿をおねーさんに手渡した。
「これ、昔付き合っていた人に貰ったものなんです」
「え……、」
全身を鈍器で殴られたような衝撃とショックを受けた。そして、自分の罪の重さを改めて思い知らされた。言葉を失うボクを見て、それでもおねーさんは優しく微笑んだ。
「そんな顔しないで下さい。未練があってずっと傍に置いていたものではないから、本当に大丈夫です」
ああ、大丈夫ってそういう意味だったのか……。
「寧ろ、これで良かったのかなって思えるくらいです。私の求める答えを、貰えたみたいですから」
「……どういう意味?」
「問い掛けていた事があったんです、……色々と。その答えを今日、貰えました」
意味が全然解らなかったが、そういう感覚が解らない訳じゃないから、そこは敢えて何も言わなかった。
「話してくれて、ありがとうございます」
おねーさんはボクの目を真っ直ぐに見つめながら、柔らかく、そして切なそうに笑んだ。
思い掛けない質問にボクは驚いておねーさんを見た。おねーさんもやや驚きを含んだ表情をしていた。
「? 何も聞いてないよ……何も言わないしさ」
「……どうして、大事なものだって思ったんですか」
「……何となく」
「そうですか……」
おねーさんは目を伏せた。表情は少しだけ憂いを含んだものになり、ほんの微か陰りを帯びた。その表情を見るのが辛くて視線を下げれば、そっと両手を差し出され、自然とそちらに目がいく。パッとおねーさんを見れば、その視線はボクの手にある皿に注がれていて、あぁ、と納得する。ボクは皿をおねーさんに手渡した。
「これ、昔付き合っていた人に貰ったものなんです」
「え……、」
全身を鈍器で殴られたような衝撃とショックを受けた。そして、自分の罪の重さを改めて思い知らされた。言葉を失うボクを見て、それでもおねーさんは優しく微笑んだ。
「そんな顔しないで下さい。未練があってずっと傍に置いていたものではないから、本当に大丈夫です」
ああ、大丈夫ってそういう意味だったのか……。
「寧ろ、これで良かったのかなって思えるくらいです。私の求める答えを、貰えたみたいですから」
「……どういう意味?」
「問い掛けていた事があったんです、……色々と。その答えを今日、貰えました」
意味が全然解らなかったが、そういう感覚が解らない訳じゃないから、そこは敢えて何も言わなかった。
「話してくれて、ありがとうございます」
おねーさんはボクの目を真っ直ぐに見つめながら、柔らかく、そして切なそうに笑んだ。