I love you に代わる言葉
……――昨夜の記憶は、ここらでぷっつりと途切れている。風呂から出た後は誰とも話していないし、二人がどうしたのかも知らない。……あ、しまった。夕飯残したままだ。視界に映ったリビングのテーブル上には、何も置かれていなかった気がするから、誰かが片付けてくれたんだろう。
ボクはカーテンを開けた。今日も天気は、よろしくないらしい。とても朝とは思えない程空は薄暗くて、雨が降っている。窓ガラスを伝い落ちる幾筋もの雨粒が、誰かの悲しみを表現しているみたいに見えた。