I love you に代わる言葉
それからおねーさんはすぐに出てきて、取り残されたボクを見るなり少し恥ずかしそうに視線を逸らした。恐らく泣いた事を気にしているんだろう。
「どうか……しましたか?」
遠慮がちに声を掛けてくる。どうしようかと少し慌てたけど、おねーさんの様子を見て少しほっこりとした気持ちになった。だって、こういう姿、何かカワイイ。思わず口元に笑みが浮かぶ。
気にしなくてもいいのに。ボクなんか醜態晒してるしね。
「部屋に戻った後、シンに、全部話して貰ったんだ」
ボクは正直に話した。だけど、それだけしか言わなかった。おねーさんは羞恥心より驚きが勝ったようで、すぐに顔を上げてボクを見た。
「ぜん、ぶ……?」
おねーさんは小さな声で呟く。
「おねーさんってさ、ホントにみんなから愛されてたんだね」
ボクが口元に笑みを浮かべながら唐突にそう言うと、おねーさんは瞳を真ん丸にしてボクを見ている。ボクがそんな事を言うのが意外なのか、言葉が解せないのか、恐らく両方だろうが、本当に「きょとん」という言葉に相応する顔がそこにはあって。小さな子供に突然見知らぬ人が「お母さんだよ」って言った時みたいなまあるい目をしていて、やっぱりカワイイと思った。その様子が可笑しくて思わずははっと笑えば、それすらも意外と言わんばかりの目で見てくるから、取り敢えず何してもカワイイなって思うようになってしまった。
「どうか……しましたか?」
遠慮がちに声を掛けてくる。どうしようかと少し慌てたけど、おねーさんの様子を見て少しほっこりとした気持ちになった。だって、こういう姿、何かカワイイ。思わず口元に笑みが浮かぶ。
気にしなくてもいいのに。ボクなんか醜態晒してるしね。
「部屋に戻った後、シンに、全部話して貰ったんだ」
ボクは正直に話した。だけど、それだけしか言わなかった。おねーさんは羞恥心より驚きが勝ったようで、すぐに顔を上げてボクを見た。
「ぜん、ぶ……?」
おねーさんは小さな声で呟く。
「おねーさんってさ、ホントにみんなから愛されてたんだね」
ボクが口元に笑みを浮かべながら唐突にそう言うと、おねーさんは瞳を真ん丸にしてボクを見ている。ボクがそんな事を言うのが意外なのか、言葉が解せないのか、恐らく両方だろうが、本当に「きょとん」という言葉に相応する顔がそこにはあって。小さな子供に突然見知らぬ人が「お母さんだよ」って言った時みたいなまあるい目をしていて、やっぱりカワイイと思った。その様子が可笑しくて思わずははっと笑えば、それすらも意外と言わんばかりの目で見てくるから、取り敢えず何してもカワイイなって思うようになってしまった。