I love you に代わる言葉
「……アンタは、墓参り行かないの?」
沈黙を破り、ボクは静かに問う。シンはそっと目を閉じた。
「ああ。去年までは行ってたがな。今年は二人で行ってこいよ」
「……なんで、来ないのさ」
続けて質問を投げ掛けると、シンは穏やかな目でボクを見た。けど、姿勢を変えて仰向けになり、その視線を天井へと向けた。
「俺が出向かなくても、二人が行けば……謙也さんは成仏出来るだろ」
「……は?」
解せなくて間抜けな声が出る。シンはやっぱり天井を見つめたままだったが、口元にほんの少し笑みを浮かべていた。目を凝らして見ないと解らないくらいに僅かなものだったけど。その横顔は何も語る気がない事をボクに伝えてきた。
「とにかく、俺は行かねぇ」
シンはきっぱりと言い切る。こうなったら梃子でも動かないのがシンだ。ボクはそれ以上何も言わなかった。明日、自分がどうするのかも。このままこの家に居られるか否か、ボクには解らない。おねーさんの返答次第、という事になる。
ここにいたい って。
ボクは、そう考えてしまっている。こんなにも気持ちを素直に感じるのも、意外と悪くはないかも知れない。シンの横顔を見る。こいつは良くも悪くも、ボクが語らずとも全てを察していそうだ。頼もしいというのか、はたまた厄介というのか。
沈黙を破り、ボクは静かに問う。シンはそっと目を閉じた。
「ああ。去年までは行ってたがな。今年は二人で行ってこいよ」
「……なんで、来ないのさ」
続けて質問を投げ掛けると、シンは穏やかな目でボクを見た。けど、姿勢を変えて仰向けになり、その視線を天井へと向けた。
「俺が出向かなくても、二人が行けば……謙也さんは成仏出来るだろ」
「……は?」
解せなくて間抜けな声が出る。シンはやっぱり天井を見つめたままだったが、口元にほんの少し笑みを浮かべていた。目を凝らして見ないと解らないくらいに僅かなものだったけど。その横顔は何も語る気がない事をボクに伝えてきた。
「とにかく、俺は行かねぇ」
シンはきっぱりと言い切る。こうなったら梃子でも動かないのがシンだ。ボクはそれ以上何も言わなかった。明日、自分がどうするのかも。このままこの家に居られるか否か、ボクには解らない。おねーさんの返答次第、という事になる。
ここにいたい って。
ボクは、そう考えてしまっている。こんなにも気持ちを素直に感じるのも、意外と悪くはないかも知れない。シンの横顔を見る。こいつは良くも悪くも、ボクが語らずとも全てを察していそうだ。頼もしいというのか、はたまた厄介というのか。