I love you に代わる言葉
「……この石おねーさんがくれた時にはさ、この石も意外と悪くはないかも、なんて考えてたんだ。けど正直、別に好きとかキレイとか表現出来るものではないって思ってて。おねーさんがくれたしキレイだって言うから、何となくボクも好きになったような気になってた」
おねーさんは黙ってボクの話を聞いていた。
「……今なら解る。おねーさんがこれを「美しい姿」と言った理由が。今ならボクも、これをハッキリ「キレイ」だと言える」
そう言える事もまた、『愛』なのかも知れない、なんて柄にもない事を考えた。ボクにとって石の魅力に気付く事もまた、『愛』であり、『I love you』なんだろう。特に、汚くて価値の見出せない石と表現したこのラブラドライトの魅力に気付いたなら、尚の事。
汚れた残酷な世界で、美しいものが在る事を知り、けれど、ボクが見たり感じたりした美しいものは、『個』として形(なり)を保ってはおらず、触る事は不可能だ。しかし、世界に存在する神秘と美しさが凝縮され形となった石達は、破壊されない限り手で触れる事が出来、且つ永遠に在り続けるものだ。それは確かに『美しい』と表現出来る代物であろう。
よくよく考えれば、石の生成過程にもまた、不可思議性や神秘性を多分に含んでいる。……そうか。石も美しいけど、要はそれを作る世界と過程が美しいのかも知れない。おねーさんは、きっとそれが言いたかったんだ。
おねーさんは黙ってボクの話を聞いていた。
「……今なら解る。おねーさんがこれを「美しい姿」と言った理由が。今ならボクも、これをハッキリ「キレイ」だと言える」
そう言える事もまた、『愛』なのかも知れない、なんて柄にもない事を考えた。ボクにとって石の魅力に気付く事もまた、『愛』であり、『I love you』なんだろう。特に、汚くて価値の見出せない石と表現したこのラブラドライトの魅力に気付いたなら、尚の事。
汚れた残酷な世界で、美しいものが在る事を知り、けれど、ボクが見たり感じたりした美しいものは、『個』として形(なり)を保ってはおらず、触る事は不可能だ。しかし、世界に存在する神秘と美しさが凝縮され形となった石達は、破壊されない限り手で触れる事が出来、且つ永遠に在り続けるものだ。それは確かに『美しい』と表現出来る代物であろう。
よくよく考えれば、石の生成過程にもまた、不可思議性や神秘性を多分に含んでいる。……そうか。石も美しいけど、要はそれを作る世界と過程が美しいのかも知れない。おねーさんは、きっとそれが言いたかったんだ。