I love you に代わる言葉
再び室内に静寂が訪れて。だけどセンセーが席を立つ音が無駄に響いた為に、その静寂は一分も持たなかった。その音に反応してボクと今井は同時に顔を上げる。
「今から職員室にこれ、持って行って来るから」
これ、と表現されたものは、A四サイズの紙の束だった。それを軽く持ち上げて見せてくる。
「二人共次の授業にはちゃんと出るのよ。此処はサボり場じゃないんだから」
いいわね? そう言ってセンセーは扉へ向かう。
ボクと今井は返事もせずその様子をぼんやりと眺めていた。
「あ。それから……、」
センセーは扉の前で振り返ると言葉を続けた。
「寝てる人が居るから静かにね。喧嘩なんてしちゃダメよ」
そう言い残すと、小さくガラガラと鳴る扉を閉めた。遠ざかる足音。
寝ている奴が居たのかと、チラッとベッドが置かれている場所を見れば、一番奥のベッドはカーテンが閉められていた。
背凭れに体を預けだるそうに座り込んでいた今井は、この時を待ってましたと言わんばかりにこちらを向いた。
――言いたい事があるならさっさと言いなよ。
無言の圧力は今井に何かを届けたんだろう。また視線を彷徨わせると、躊躇いがちに口を開いた。
「今から職員室にこれ、持って行って来るから」
これ、と表現されたものは、A四サイズの紙の束だった。それを軽く持ち上げて見せてくる。
「二人共次の授業にはちゃんと出るのよ。此処はサボり場じゃないんだから」
いいわね? そう言ってセンセーは扉へ向かう。
ボクと今井は返事もせずその様子をぼんやりと眺めていた。
「あ。それから……、」
センセーは扉の前で振り返ると言葉を続けた。
「寝てる人が居るから静かにね。喧嘩なんてしちゃダメよ」
そう言い残すと、小さくガラガラと鳴る扉を閉めた。遠ざかる足音。
寝ている奴が居たのかと、チラッとベッドが置かれている場所を見れば、一番奥のベッドはカーテンが閉められていた。
背凭れに体を預けだるそうに座り込んでいた今井は、この時を待ってましたと言わんばかりにこちらを向いた。
――言いたい事があるならさっさと言いなよ。
無言の圧力は今井に何かを届けたんだろう。また視線を彷徨わせると、躊躇いがちに口を開いた。