至上最強の総長は私を愛しすぎている。~DARK NIGHT~Ⅰ
祐介の事情なんて知らない。


先輩にやられちゃえばいい。



部屋をあとにしようとする祐介を見ながら、1秒でも早く出て行って…

そう息を殺しながら願っていたのに、祐介の視線が何かを捉えた。



「お?」


眉毛をあげて"何か"を拾う。




あっ…!


それは、床の散乱物に紛れていた凌牙の手帳だった。


「それはダメ…ッ」


「離せよ」


「返してっ…!」


それは凌牙の――



「どうしたんだよ。こんな高級な手帳」


祐介にも本物だと分かる手帳の石は、夕日に照らされて一層輝いていた。


「パクって来たのか?」


祐介は手帳を手に打ち付けながら、ニヤリと笑った。
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