至上最強の総長は私を愛しすぎている。~DARK NIGHT~Ⅰ


「…………ッ」


これがあたしの現実なんだ。


人と本気で笑いあうことなんかなくて。


呪われたような運命から逃れることなんて出来なくて。



何も抵抗できないまま、ただ涙を流した。


悔しくて悔しくて――


唇をかみしめながら、すべてが終わるのをただひたすら待った。


それは、気が遠くなるような長い時間に思えた。



やがて、祐介はあたしをそのまま放置して部屋を出ていき。



あたしはベッドに体を横たえたまま、しばらく放心状態でいた。
< 110 / 485 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop