至上最強の総長は私を愛しすぎている。~DARK NIGHT~Ⅰ
………。


ガバッと飛び起きる。


下着をつけて、ボタンが弾けたシャツの胸元を合わせて手帳を手に、部屋を飛び出した。




辺りはもう真っ暗だった。


虫の音が聞こえるだけで、畑だらけのあたりには車どころか人っ子一人見当たらない。


昼間はそこそこ車の往来があるけど、夜は本当に淋しい場所。


さっき下ろしてもらった場所まで歩いて行くと、もう車はなかった。



……帰って当然だ。






「バカみたい」


誰かがあたしを待っていてくれるなんて。


期待することなんて、もうやめたはずだったのに。
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