至上最強の総長は私を愛しすぎている。~DARK NIGHT~Ⅰ
「…じゃあ」


踵を返そうとしたあたしを、旬の声が止めた。


「優月ちゃん乗って?」


「えっ…」


「口の横、切れてる」


切れてる……って。


確かに切れてはいるけど……。


「ほら」


戸惑ったあたしに、旬が車の中から優しく手を差し伸べる。


「………」



――そんなことしてもらう筋合はない。


昨日の傷はそうだったとしても、今日のこれは旬達には関係ない。
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