至上最強の総長は私を愛しすぎている。~DARK NIGHT~Ⅰ
「……っ…」


あたしの肩が、反射的にビクッと上がる。



これが暴走族総長の本領発揮なのか。


車体を揺らすほどの怒鳴り声は、耳の鼓膜を破壊されたかと思うほど。



「………」


頼まれてもいないのにベラベラ喋ったから……?


3時間も待たされたから……?



凌牙のイライラは、いつからどう続いているのか分からない。



「……いい…?」


気遣うように聞いた後、静かにうなずいたあたしに旬が再び薬を塗っていく。


車の中は、さっきの余韻がひしひしと残っていて、あたしは怖くてたまらなかった。




「終わったよ」


「……ありがとう」


丁寧に頭を下げた。


これで本当にさよならだ。
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