至上最強の総長は私を愛しすぎている。~DARK NIGHT~Ⅰ
見てないだろうけど、凌牙にも頭を下げてドアに手を掛けたとき――
「出せ……」
凌牙が言い、すぐエンジンが掛けられ車が静かに動き出した。
あまりに一瞬の出来事で、あたしは降りそびれる。
「ちょっと……!?」
手帳を渡したらすぐ別れるつもりが、傷の手当までしてもらって、今度こそ一緒にどこかへ向かう意味なんてないのに。
「戻りたいのか?」
静かに揺れる車内。
あたしを見ずに、凌牙が口を開いた。
「……」
問われている意味が分からない。
「もう一度だけ聞く。あそこに戻りたいか?」
「出せ……」
凌牙が言い、すぐエンジンが掛けられ車が静かに動き出した。
あまりに一瞬の出来事で、あたしは降りそびれる。
「ちょっと……!?」
手帳を渡したらすぐ別れるつもりが、傷の手当までしてもらって、今度こそ一緒にどこかへ向かう意味なんてないのに。
「戻りたいのか?」
静かに揺れる車内。
あたしを見ずに、凌牙が口を開いた。
「……」
問われている意味が分からない。
「もう一度だけ聞く。あそこに戻りたいか?」