至上最強の総長は私を愛しすぎている。~DARK NIGHT~Ⅰ
明らかに見物人らしき人もいる。


クラスメイトたちが見に行くと言ってた暴走って、もしかしてこのこと……?


だとしたら、あたしはとんでもない立ち位置に居るのだと改めて恐ろしく思うけど。



……こんな世界があるんだ。



いいことだとか、悪いことだとか言う前に。


この夏、籠の中の鳥のような生活をしてきたあたしにとって、ここはなんて自由な場所なんだろうと羨ましく思えた。



最後尾は肉眼では見えない程の列が連なっていて、恐怖心から好奇心へと変化したあたしの足は、勝手に前へ進み始めていた。


暴走族の人を真近で見るなんて初めて。


特攻服の刺繍は様々で、色んな4文字熟語が縫い込まれてるものもある。


彼女らしき人をバイクの後ろに乗せている人もいる。


ちょっとした喧嘩が勃発している地帯もある。


同じチームでも支部が違うって言ってたし、色々あるんだろうか。
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