至上最強の総長は私を愛しすぎている。~DARK NIGHT~Ⅰ
そのせいでエンジン音が遠くなり、目の前から聞こえてきた凌牙の声だけを拾った。
「耳塞いでんじゃねえ」
顎で促され、しまいには背中を押された。
とにかく早く乗れと言ってたようで、これ以上イライラさせるわけにもいかず素直に乗り込んだ。
「ベルトしてしっかり掴まってろ」
そして車は動き出した。
大翔のバイクが蛇行しながら横を通過していく。
初めて体験する世界に、体が興奮を覚える。
怖いという感覚はもはやなく、高揚感の方が勝っていた。
生まれて初めての感覚に、まだ知らない自分に出会える気がした。
彼等の側で、何かが変われるんだろうか。
……変わりたい。
……変えてみせる。
そう思いながら、あたしは新たな世界への一歩を踏み出した。
バイクのライトの数々が、道しるべのように。
――もう、後戻りはできない。
「耳塞いでんじゃねえ」
顎で促され、しまいには背中を押された。
とにかく早く乗れと言ってたようで、これ以上イライラさせるわけにもいかず素直に乗り込んだ。
「ベルトしてしっかり掴まってろ」
そして車は動き出した。
大翔のバイクが蛇行しながら横を通過していく。
初めて体験する世界に、体が興奮を覚える。
怖いという感覚はもはやなく、高揚感の方が勝っていた。
生まれて初めての感覚に、まだ知らない自分に出会える気がした。
彼等の側で、何かが変われるんだろうか。
……変わりたい。
……変えてみせる。
そう思いながら、あたしは新たな世界への一歩を踏み出した。
バイクのライトの数々が、道しるべのように。
――もう、後戻りはできない。