至上最強の総長は私を愛しすぎている。~DARK NIGHT~Ⅰ
この距離で、どこかの暴走族に襲われるはずなんてない。


昨日のこともそうだし、これからクラスメイト達にどんな尋問をされるかと思うだけで頭が痛いのに、また騒ぎになっても困る。


出来るだけやんわりと、でも確実に停めてもらえそうな言葉を選んで伝えた。



「……分かりました」


意外にも物分りのいい運転手さんだったらしく、車はコンビニの駐車場に入った。


「飯田です」


「……はい?」


体を半分外へ出したとき、中から声が聞こえて振り返る。


「私は飯田と申します。お気をつけて」


強面の顔が、少し照れていた。


「……飯田さん…ありがとうございました。行ってきます」


お礼を言うと、少し微笑んでから車を降りた。
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