至上最強の総長は私を愛しすぎている。～DARK NIGHT～Ⅰ

「琉聖は、灰雅の副総長やってんの」


そう、麗美さんに言われ。


ハッとして、慌てて頭を下げる。


「森嶋優月ですっ。よろしくお願いしますっ……」


副総長ってことは、凌牙の次の権力者なんだ……と思いながら。


と、その向こう。


「琉聖！置いてかないでよ！」


メットを取り、ふわふわな髪を跳ねさせながら小柄な女の人が小走りでやってくる。


膨れっ面をしているのに、全然嫌味な顔をしていなくてむしろ可愛い。


ふわりとした優しい印象を持つ彼女は、琉聖さんの彼女なんだろうと直感した。


「ああ……悪い」


琉聖さんは、彼女の手からメットを受け取る。