至上最強の総長は私を愛しすぎている。~DARK NIGHT~Ⅰ
もう会いたくなかったのに、こんな真似してどうかしてるんじゃないかと思う。


用があるならさっさと言って、終わらせてほしいと奈央を睨んだけれど。



「アンタ、二度も双葉を捨てるんだ」


「………」


的を射る問いかけに、返す言葉を失った。




確かにあたしは双葉園を捨てた。


奈央達からの苛めや、祐介からの性的暴行に耐えられなかったんじゃない。


もう耐えたくなかったんだ。


目の前に差し伸べられた手が、温かいものなのかなんて考える余地もないくらいに。
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