至上最強の総長は私を愛しすぎている。~DARK NIGHT~Ⅰ
「好きな時に出て、都合が悪くなったら戻って来られるようなとこじゃねーんだよっ!」


「うっ……」


久々に入れられた蹴りは、痛みを忘れていた分ものすごく痛く感じた。


そして……。


それは出たくても出れない、奈央の心の叫びに聞こえて、微かに胸の痛みも覚えた。



奈央はあたしと同じ3歳の頃に入所して、当たり前だけど1度も出たことはない。


里親や養子に出されることもなく。



「何とか言えよ!」


入ったり出たりを繰り返すあたしとは違う。


奈央から見たら、あたしはたまらなくムカつく人間に見えて当たり前だ。


「アンタにとって双葉はなんなんだよ!」


「………」
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