至上最強の総長は私を愛しすぎている。~DARK NIGHT~Ⅰ
……何だったんだろう。


少なくとも二度目に入ってからは、出ることだけを考えていた場所。


「双葉をバカにしてんの?」


答えを模索していたあたしに、いよいよ痺れを切らした奈央がいつものように髪を鷲掴みにした。


すっかり忘れかけていた痛みに、以前のように太刀打ちできない。


奈央の言うことはもっともだけど、それに屈するわけにいかない。


冷静に心を持っていく。



「……もう、戻らないから」


ハッキリと口にして、双葉園との決別を明確にした。



凌牙に捨てられたとしても、もう双葉園には戻れない。



……戻らない。


行き場を失うリスクも背負って、あたしは彼らを選んだのだから。
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