至上最強の総長は私を愛しすぎている。~DARK NIGHT~Ⅰ
髪の毛を掴んでいた手が離された。


「ふうん。灰雅ってそんなに居心地いいんだ」


鳴っていた雷が突然止んだかのような口調。


サラッと出した張本人は気付いてないだろうけど、その言葉はあたしの心臓を飛び上がらせるには容易かった。



どうして灰雅に居ることを、奈央が……?



「今日来たのは…ちょっと面白いことを耳にしてね」


面白いという割には笑顔は一切なく、何を言われるのか息をのむ。


「アンタさ、灰雅のトップと付き合ってんだって?」


「……っ」


情報の速さに驚いたけど。


動揺を悟られないように、黙ってその顔を見つめた。
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