至上最強の総長は私を愛しすぎている。~DARK NIGHT~Ⅰ
あたしの後に続いて楓女学園に入りたいと言っていた若菜に、暴走族なんて無縁な世界。


高校を無事に卒業して、立派に社会へ巣立って行く子。




……あたしだって思ってた。


暴走族とは、何の目的もなくただ反社会的行為を繰り返す自己中心的な悪の集団だ…って。




「ねぇ優月ちゃん、こんな所にいないで一緒に帰ろうよ」


泣きそうな表情を浮かべながらあたしの腕を掴むその手は、まだ震えてる。




若菜の言ってることは正論。


普通の頭で考えればそう。




でも今は違う。




暴走族は……


少なくとも凌牙たちのいるここは。



あたしに光を与えてくれる場所だ……って……。
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