至上最強の総長は私を愛しすぎている。~DARK NIGHT~Ⅰ
「あたしのせいでごめんね?もしかして、奈央になんかされた?」


「ちがうの。優月ちゃんが帰ってこないのかと思って、心配で眠れなかったの……」


そんなことを言ってくれる若菜に、少し心が温かくなる。


あたしはベッドに近づき、若菜の手をそっと握った。


「帰ってくるに決まってるじゃん。あたしにはここしか居場所がないんだから……。

……もう寝な。おやすみ」


そう言うと、若菜は安心したように目を瞑った。



……居場所と言えるのかなんてわからない。


だからって、他に居場所があるわけじゃない。


眠れる場所があるだけ、いいと思ってる。
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