至上最強の総長は私を愛しすぎている。～DARK NIGHT～Ⅰ

同じ園で育った奈央に、金を盗っただの濡れ衣を着せられたりしていたのは、まだ我慢できた。


奈央の気持ちも分からなくもない。


きっと、外ではあたしと同じ扱いを受けていたんだろうから。



だけど。


凌牙はもういい大人でしょ。


そんな人に濡れ衣を着せられるなんて、屈辱以外ない。


外の人間に言われるのはプライドが許さない。


殴られて蹴られて、あたしだって少しは強くなったんだ。


至近距離でその双眼をキリっと睨んだ。



「言いがかりも、大概にしなさいよ！」


凌牙の手を、ゴミでも捨てるように払った。