至上最強の総長は私を愛しすぎている。~DARK NIGHT~Ⅰ
「すぐ取ってくるから。連絡先だけ教えてもらえれば…あ、じゃあ携帯番号…」


鞄から携帯を取り出す。


「スピードあげろっ!」


「きゃっ……」


携帯が吹っ飛んだ。


体が大きく振られて、シートの背面に体が叩きつけられる。



な、なんなの……?


この車は、遊園地のアトラクションよりよっぽど怖いかもしれない…。




どうやらこのまま双葉園に向かうみたい。


大通りの真ん中で無理なUターンを決め込んだこの車は、法定速度をはるかに超えているであろうスピードで、白昼の通りを駆け抜ける。


歩行者たちは煙たそうな目でこの車を見ていた。
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