【短】50-50 フィフティ・フィフティ
私があまり抵抗しないと判断したのか、男はこちらに寄りかかるようにしてくる。


さらに手を動かし、私の白いフレアスカートの中に侵入を試みる。


私は左手でスカートを抑え、脚を閉じた。

こんな時に限って、ガードルを履いてない。小さなパンティだけだ。


男の手は、強引にスカートの中に潜り込み、私の太腿を不快にさすった。


やめて…と言い掛けた私の耳元で
低い声がした。


「……サワグナ。ササレタイカ?」



刺す……


その言葉に、頭に冷水を浴びせられたように、私は動けなくなった。



落ち着いて…単なる脅しだ。


深呼吸しよう…


足元に置いたバッグを、拾って猛ダッシュで、逃げればいい。


なのに、足が竦んでいうことを聞いてくれない。


ひょっとしたら、追いかけてきて、刃物で刺されるかも…


私の防衛本能が、身を固くしろと命じる。


ガサガサした男の指が、強引に、私の内腿の間に割り込んできた時。





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