カノジョノカケラ
「その…外出してました。」

すると、二宮さんは机を強く叩き、僕に向かって怒鳴った。

「そんな時間に出歩く高校生がどこにいる!」
「いや、あの…。」

飛鳥を探していた、と言おうとしたが、簡単に阻まれてしまう。

「君が彼女を襲ったんだろう!」
「違いますって!」

ビビっていても始まらない。僕は僕で、反撃をすることにした。

「僕は…飛鳥を怒らせてしまったんです。家に帰る途中でした。」

深呼吸をしようと思ったが、その間にまた何か言われそうなのでやめた。

「飛鳥は走ってどこかに行ってしまって…。それで、僕は飛鳥を探してたんです。」
「それを証明できる人はいるのか!」

なおも僕を怒鳴り散らす二宮さんに、僕も怒りを覚えていた。

「丹隼明快さんです。ご存じのはずですよね?」
「ほう…近所だから、と口裏を合わせておいたのか?」
「そうじゃない!」

ついに僕の我慢も限界を迎えた。僕の怒りは爆発し、そのまま激しく燃え上がった。
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