カノジョノカケラ
「…それ、よくあるやつじゃん…。」
「でも安堂、これって皆あんまりやったことないでしょ?」
「そ、そうだけど…。」
そうこうしているうちに、もう三十秒前。もうすぐ、今年が終わる。
「ほら、カウントダウンするわよ。10、9…。」
「8、7…。」
「6、5…。」
「4、3…。」
「2、1…。」
もう来年は目と鼻の先だ。
実は、僕は今年に感謝してもいる。
今年じゃなきゃ、多分飛鳥には出会えなかった。
今年こういう出来事が起こらなければ、多分飛鳥は僕の家の前で倒れてなどいなかった。
今年じゃなきゃ、出来ないことをたくさんした。
そんな思いが、僕の頭の中に一気に湧いてきた。よく考えれば飛鳥のことばかりなのだが、それは僕がそれだけ飛鳥のことを…好きでいるから、かもしれない。
僕は今年への感謝と後悔とその他もろもろ、そして来年へのささやかな期待をこめて、最後の数字を皆の耳に届けた。
「0。」
「でも安堂、これって皆あんまりやったことないでしょ?」
「そ、そうだけど…。」
そうこうしているうちに、もう三十秒前。もうすぐ、今年が終わる。
「ほら、カウントダウンするわよ。10、9…。」
「8、7…。」
「6、5…。」
「4、3…。」
「2、1…。」
もう来年は目と鼻の先だ。
実は、僕は今年に感謝してもいる。
今年じゃなきゃ、多分飛鳥には出会えなかった。
今年こういう出来事が起こらなければ、多分飛鳥は僕の家の前で倒れてなどいなかった。
今年じゃなきゃ、出来ないことをたくさんした。
そんな思いが、僕の頭の中に一気に湧いてきた。よく考えれば飛鳥のことばかりなのだが、それは僕がそれだけ飛鳥のことを…好きでいるから、かもしれない。
僕は今年への感謝と後悔とその他もろもろ、そして来年へのささやかな期待をこめて、最後の数字を皆の耳に届けた。
「0。」