片恋キックオフ
幸せすぎて怖いくらいだよ。
「ほら、帰んぞ」
「うん」
キィとブランコを揺らしながら降りる。
湊くんの左手がそっとわたしの右手を包んだ。
ふたりで、雪の中を歩いていく。
「送る」
「え、悪いよ…!」
「こんなに暗いのにひとりで帰らせねぇよ」
「う…。 あ、ありがとう」
本当にもう幸せなんだよ。
隣に湊くんがいることが。
笑顔でいてくれることが。
幸せすぎるよ。
これからもこの幸せが、ずーっと続くかな。
ううん、続いて欲しいな。
キラキラ笑顔の湊くんの隣で、わたしも笑っていたい。