片恋キックオフ
*瑞姫*
「なぁ。 …どうしたらそんなになるわけ?」
城川くんから向けられる冷たい視線。
今日は金曜日……。
わたしと城川くんは裏庭で練習してる。
「うぅ…。 で、でも…ドリブルは苦手だもん」
わたしは芝生に寝転がった。
ボールを使って、借りてきた小さなカラーコーンをドリブルしろと言われてしたけど。
…そんなの初めてやった。
だからか、足が絡まって…キレイに転びました。
「おい、立てよ」
「尻もちついて痛いんだもん…」
青い空がオレンジ色に変わる、不思議な空をみていると、視界に城川くんの顔が入ってきた。
「教えなくてもいいわけ?」
「お、お教えてもらいたいですっ」
「だったら、早く起き上がれ」
「……はい」
わたしは起き上がって、ゆっくり立ち上がる。
うぅ…お尻が痛い。
こんなことになると、運動音痴なのが痛感する。
「じゃあもう1回。
焦らねぇで、ゆっくりやればいいんだよ。 わかったか?」
「うん!」
わたしはまたカラーコーンの端に行って。
ボールを地面に置く。
よし!頑張ろう…っ!