片恋キックオフ
「瑞姫! 落ち込んでないで、次頑張ろう!」
蘭からの言葉に強く頷いて。
わたしたちトップは下がる。
負けたくない。
勝ちたい。
…そういう気持ちが強いのは、きっとわたしはまだ女ッカーをやめたくないから。
まだ続けたいから。
そのためには、絶対に勝ちたい。
わたしはボールを持つ女の子を追いかける。
足は遅くても、体力がなくても、限界まで追いかける。
取られたんだから取り返さなきゃだもん。
やっと追いついても、彼女は巧妙にボールを操って。
なかなかボールを取ることができずに、彼女は仲間にパスを出してしまった。
めげない。
城川くんと話したときだって、そう。
迷惑そうだったけど…話したかったから。
もっといろんな顔を見たかったから。
だからサッカーでは、勝ちたいからめげない。
チャンスをしっかり探して行動にうつさなきゃ。