逢って、愛して
― 白崎翔也side ―
朝、LINEの画面を開いて[おはよう]と打つ。
すると直ぐに[おはようごさいます]と返ってきた。
たかがその一連の、他愛もない朝の挨拶にふっ、と笑みを零した。
白崎翔也、明操高校に通う今年受験の高校三年生。
最近、彼女ができた。
顔も見たことない、声を聞いたこともない。
もしかしたら騙されているかもしれないような、そんな恋人。
不安はもちろんあるが、可愛い恋人と話なんてしていたら。
[頑張ってくださいね!翔也さん!]
不安なんて吹っ飛ぶ。
[おう!]
[ありがとな!]
そう打って、スマホをマナーモードにして机に向かった。