Candy House
「俺はねー、12月16日」

そう言ったのは安部さんだった。

この3人の中で順番が遅いのは安部さんのようだ。

「んー、またノゾミちゃんのこと知れた」

上野さんは満足気に笑った後、またあたしの胸に顔を埋めた。

「後、スリーサイズも教えて欲しいな」

「…それは無理です」

女性に年齢とサイズを聞くのはセクハラ行為になると言うことをご存知でしたか?


「あー、さっぱりした」

バスタオルで洗ったばかりの髪を拭きながら、自分の部屋へ向かっていた。

腰まであるこの黒髪は洗うのも大変、乾かすのも大変と言う特典つきだけど、悪くはないなと思っていた。
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