Candy House
「変じゃ、ありませんよね…?」

そう呟いたあたしの格好は魔女である。

黒いミニ丈のワンピースに黒のニーハイ、頭には黒のとんがり帽子である。

ニーハイを履いたのは今日が初めてである。

「絶対領域が…」

訳わからないことを呟いて目をそらす安部さんだけど、目玉だけはしっかりとあたしの方を向いていた。

「変じゃないよ。

むしろ、萌える」

「きゃあっ!?」

上野さんがあたしの腰に両手を回したかと思ったら、胸に顔を埋めてきた。

「んっ、柔らかい…」

そう呟いた上野さんに、
「上野、仕事」

安部さんがあたしと上野さんを引き離した。
< 348 / 370 >

この作品をシェア

pagetop