手をのばす
「あら、珍しいわね」

歓迎会の出欠を確認しに来たお局さまに、少し嫌味を言われてしまった。

でもそれほど気にしないでいられた。


「話すきっかけがあるかもしれない」

それは、もちろん沙耶とのこと。


それだけで気持ちが少し前向きになれた。

背中をそっと、優しく押されたような。




でも・・・・・・。
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