笑わない王様

「ふふ、変なの〜。あ、ご飯食べよう!」

深月はまた可愛い笑顔で笑った。


「うん!」


この笑顔を見るたび思う。
クラスに一人は必要な癒し系だなぁって。


私とは正反対。


私もこんなに可愛げのある子に生まれたかった…。




あ!!


久しぶりにあったのに突き飛ばしちゃったからなぎは怒ってるのかな?

それなら納得できる…。


やっぱり今度あったらもう一度謝ろうーー…




「あ」


深月が食べているよく似合う可愛いタコさんウインナーに気を取られていたら、ふいに深月が声をあげた。



「ん?」


視線を少しあげると、そこには背の高くて金髪でーー…



「なぎ…」


なぎが立っていた。


なぎは私を見ると目を丸くさせた。



あ、謝らなきゃ!




「なぎ!あのさ朝のことなんだけどーー…」



気が入りすぎて大声になってしまい、教室にいるみんながこっちを見る。


うっ…言いにくいけど言わなきゃ。




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