永久に愛を誓う

間もなくして、
「ただいまー。」
と沖田が帰ってきた。両手に甘味をたくさん抱えて。
「わぁ!そんなに買ってどうしたんですか?」
「ん?今から花火があがるからそれ見ながら食べようと思って。」
と満足そうな沖田。千花の隣に座り、甘味を広げていく。

少しすると、花火が上がり始めた。
「わっ。きれい。」
千花は花火に夢中だ。その横で千花に見とれていた男が2人いることは千花は知らなかった。

花火を見ていると沖田がねぇねぇと千花に話しかける。
「千花ちゃんさー、僕の事今度から総司って読んで!」
「いいけど。どうしたんです?急に?」
「その方が仲良しな感じがするでしょう?」
あぁ。わかりました。と答える千花の後ろで斎藤はずっと黙っていた。
花火も終わり、帰路につく。その間もいつにもまして斎藤は口数が少なかった。
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