永久に愛を誓う

出会い

しばらくたち、そろそろ肌寒くなってきたころ、屯所内もバタバタしていた。
なんでも長州の人たちが不信な動きをしているとか。それで、幹部の人達は忙しく、見回りもいつもより念入りに行われていた。

そんな中、私は土方さんに呼び出された。

「土方さんに呼びだされるのは珍しいなぁ。」

考えながら歩いていると、副長室に着く。
「土方さん、上野です。」
「あぁ。入れ。」
失礼しますと言って入ると、山崎さんもいた。
「山崎さん。」
「久しぶりだな。上野。」
私は今まで山崎さんに様々なことを教えてもらっていた。着物の着付けから、この時代の化粧の仕方、琴や舞、生け花など。まるで花嫁修行のようだと思っていた。

「実はな、上野。お前にやってもらいたい仕事がある。」
「はい。何でしょう。」
「遊廓への潜入だ。」