永久に愛を誓う
あの後放心状態の私を斎藤さんはまた元いた家まで連れてきてくれた。さすがにそのままにしては帰られん。と言って。

そしてそのまま副長室に連れて行かれた。
「………………。で?」
土方さんは眉間に皺を寄せながら私たちに聞いてくる。
「なんで戻ってきた?」

混乱する頭をフル回転させ、私は答えた。
「私の家が無かったんです。」

…………………………

「は?火事で焼けたか?」
「いえ。違うと思います。」
「じゃぁなんだ?」
「私、タイムスリップしたのかもしれません。」


「はぁ?なんだそのたいむ、なんたらというやつは?」
「えーと。」
そうか。もしタイムスリップなら、外国語が通じないのか。
「神隠しのようなものだと思います。恐らく私はこの時代よりも100年くらい先の住人です。」

土方さんも、後ろで控えていた斎藤さんも呆れたような顔をしている。
これは、信じてもらえていない。

「もしそうだとして、何か証拠はあるのか?」
土方さんが聞いた。

証拠…………………

私の持ち物といえば、ポーチの中に化粧品と、財布、携帯、ハンカチ、ティッシュ、薬類とお菓子くらい。
そう思い畳の上に全部出してみる。

お?2人が寄ってきた。
まじまじと見つめ、触っているが一番興味があるのはやはり携帯みたいだ。

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