永久に愛を誓う
近藤さんがもどるまでの間とりあえずここにいられるになったがここは女子禁制だそうで、私がいることは内密にするとのこと。
とはいえ、なにかと不便だということで幹部だけには事情を説明する事になった。
「斎藤、幹部を集めてこい。」
「承知。」
素早く斎藤さんが部屋を出ていく。
少しすると、トタトタと音がして勢いよく襖が開いた。
「失礼しまーす!」
沖田さんだ。
「総司!!襖は返事が返ってきてから開けろといってるだろう!」
土方さんは怒っているが沖田さんはニコニコと近づいてくる。
「君、もう家に帰ったんじゃなかったの?」
「はい。ちょっと…。」
どう説明しようか迷っていると、バタバタと足音がして、今度は大人数が部屋に入ってきた。
私を見て、皆さん興味深々の様子。途端に部屋が賑やかになった。
ゴホン。咳払いで部屋が静かになった。
「そろったか。」
土方さんは言い、
「実はな…」
と私のこれまでの事情を説明し始めた。
説明し終わるとそれぞれ色んな反応だ。
「未来ってどんな感じなのかな?」
「そもそもそんなことってあり得るのか?」
「神隠しの伝承は昔からありますから、あり得ない話ではないのかもしれません。」
「帰る家がないとは、可哀想な話だねぇ。」
「それで、だ。しばらくここにいることになる。おい、自己紹介だ!」
土方さんに促され、私は自己紹介をする。
「上野千花です。25です。。えぇと。」
『えっ?!』
みんなの声がハモった。
「?」
みんな驚いた顔をしているが何に驚いたのか分からない。
「ほんとに25歳?」
一番若そうな子が聞いてくる。
「はい。」
にっこり笑って答えると、
「俺よりも年上かよ!!」
と叫んでいる。そんなに驚くことかしら?と考えていると、
「まぁまぁ、上野君が自己紹介してくれたのだから私達も名乗るべきですね。私は壬生浪士組副長山南敬介です。」
とにっこり笑うメガネの優しそうな男の人。とても上品で穏やかそうな人だ。
「俺は藤堂平助。平助って呼んでくれ。」
さっきの一番若そうな子は無邪気で明るく人なつっこそうな笑顔をした。
「俺は永倉新八だ!よろしく!」
身体が大きいけどとても優しそうな人だ。
「俺は原田佐之助だ。何か困ったことがあったら相談に乗るぜ?」
赤茶のきれいな髪で、とても女慣れしてそうな感じのする人だ。でもいやな感じは全くしない。
「私は井上源三郎。何かあったら遠慮なく言ってもらってかまわないよ。」
この中で一番の年長者だ。穏やかでお父さんみたい。
「僕は沖田総司。」
「斎藤一」
「土方歳三。壬生浪士組副長だ。これでみんな自己紹介終わったな。」