永久に愛を誓う

「ところで、だ。」
と土方さんが話し始める。
「お前、剣は使えるか?」
えっ!
「…………使えません。体力もなく、運動は全くです。」

はーっ。と土方さんは大きなため息をつく。
そんな土方さんを見て山南さんが、優しく聞いてくる。
「上野君、何か得意なことは?君くらいの年齢なら未来でも何か仕事をしていたりしないのですか?」

「私は、医者です。」
「「「「「えっ?!」」」」」
みんな驚いている。
正確には看護師だが、まぁいいだろう。あと、もう一つ特技というか、他の人にはないだろう能力があるが、これまで誰にも話していないし、話さなくていいだろう。

「医学の心得があるとは。それならここで医師として住めばよろしいですね。」
にこりと山南さんは微笑む。
「運動音痴に隊士は無理だろうし、ただ飯は食わせられん。まぁそれでいいだろう。」
土方さんも賛成のようだ。
「あとで医務室に案内しよう。」
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