コンビニの彼



「じゃあ街でその子見つけた時は、あんたに連絡しなくていいのね!」

「…!見つけたのか!?」

猿は口から煙草をポロリと落とし、勢いよく立ち上がった。
あやうくあたしの顔面に猿の頭が直撃しそうになった。



…少女の話をするとこの態度。

大した変貌ぶりだわ。



「もしも、の話よ」

「…ちっ!…んだよ」

猿はガクッとうなだれて、先程とは対象的に萎んだようにまたその場に座りこんだ。



「だからどうするのよ」

「ん〜…それは会った時に考えるからいいよ」


少女のことを話しただけで、あれだけ取り乱すクセに

何この緩さぶり!


計画性がないし、効率も悪い。



こいつは一体、何がしたいんだ…?



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