恋はあたためますか?
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朝7時に起きて顔を洗ってご飯を食べて、着替えてから家を出るのが7時50分。8時45分からのホームルームに間に合うように歩きながら、途中でコンビニに寄ってお昼ご飯を買うのが私の朝。
そして、このコンビニでのほんの数分が私の1日のうちで一番重要な時間。
何故ならそこには私の王子様がいるんだ。
自動ドアが開き店内に入ると決まって素敵な声が迎えてくれる。そちらに顔を向ければ今日もいた。私の王子様。
大学生なのだろうという事と平日の朝8時から入っていることはわかる。それだけしかわからないし、それでもいいと思っていた。なんだって構わないと、毎朝私を癒してくれればそれでいいと思っていた。思っていたのだ。今日までは。
リプトンにしようか野菜生活にしようか迷っていた私に後ろから声がかけられた。
「期間限定の野菜生活はおすすめですよ。」
まさに青天の霹靂。何が起きたのか理解できなかった。今何が起きていてどうすべきなのか全くわからず停止している私をよそに王子様は続けて言った。
「あ、ごめんなさい。急に話しかけて。でも迷ってたみたいで気になって。いつも来てくれてありがと。」
そう言ってレジに帰っていく彼を目で追いつつ、やはり今の状況が理解できずに固まっていた。もちろん首は後ろを振り向いた角度のままだ。
それからどれくらいの時間がたったのか正確にはわからないけど登校中だった事を思い出した私は急いで野菜生活(期間限定)を取り、適当なおにぎりを引っ掴んでレジに向かった。もちろんレジは王子様。
「野菜生活にしくれたんだ。ありがと。」
もうそれ以上私に微笑まないでください。私今から学校まで走らなきゃいけないのに走る前から息切れが。
しかし、赤くなった頬が次の瞬間一気に青くなった。
「ネギ塩カルビか・・・。結構がっつり系なんだね。」
最悪だ。最悪だよ。なんだってネギ塩カルビなんか選んだんだ私。最悪だ。ネギ塩カルビ食べる女なんか可愛くもなんともない。印象最悪だよ。絶対引いてるよ。もうダメだ。マイナスからのスタートだ。むしろストップしたと言っても過言ではない。
だけど、人生面白いもので次の瞬間には私の頬はさっき以上に赤く染まった。
「俺は好きだな。こういうの食べる子。」
なんなんだこの人は!!
狙ってんのか!!!!
心臓が爆発しそうだよ!!
「おにぎりはあたためますか?」
そのセリフだって今の私には違って聞こえるの。
[恋はあたためますか?]
あっつあつでお願いします!!!!
そして、このコンビニでのほんの数分が私の1日のうちで一番重要な時間。
何故ならそこには私の王子様がいるんだ。
自動ドアが開き店内に入ると決まって素敵な声が迎えてくれる。そちらに顔を向ければ今日もいた。私の王子様。
大学生なのだろうという事と平日の朝8時から入っていることはわかる。それだけしかわからないし、それでもいいと思っていた。なんだって構わないと、毎朝私を癒してくれればそれでいいと思っていた。思っていたのだ。今日までは。
リプトンにしようか野菜生活にしようか迷っていた私に後ろから声がかけられた。
「期間限定の野菜生活はおすすめですよ。」
まさに青天の霹靂。何が起きたのか理解できなかった。今何が起きていてどうすべきなのか全くわからず停止している私をよそに王子様は続けて言った。
「あ、ごめんなさい。急に話しかけて。でも迷ってたみたいで気になって。いつも来てくれてありがと。」
そう言ってレジに帰っていく彼を目で追いつつ、やはり今の状況が理解できずに固まっていた。もちろん首は後ろを振り向いた角度のままだ。
それからどれくらいの時間がたったのか正確にはわからないけど登校中だった事を思い出した私は急いで野菜生活(期間限定)を取り、適当なおにぎりを引っ掴んでレジに向かった。もちろんレジは王子様。
「野菜生活にしくれたんだ。ありがと。」
もうそれ以上私に微笑まないでください。私今から学校まで走らなきゃいけないのに走る前から息切れが。
しかし、赤くなった頬が次の瞬間一気に青くなった。
「ネギ塩カルビか・・・。結構がっつり系なんだね。」
最悪だ。最悪だよ。なんだってネギ塩カルビなんか選んだんだ私。最悪だ。ネギ塩カルビ食べる女なんか可愛くもなんともない。印象最悪だよ。絶対引いてるよ。もうダメだ。マイナスからのスタートだ。むしろストップしたと言っても過言ではない。
だけど、人生面白いもので次の瞬間には私の頬はさっき以上に赤く染まった。
「俺は好きだな。こういうの食べる子。」
なんなんだこの人は!!
狙ってんのか!!!!
心臓が爆発しそうだよ!!
「おにぎりはあたためますか?」
そのセリフだって今の私には違って聞こえるの。
[恋はあたためますか?]
あっつあつでお願いします!!!!