too cute(可愛すぎる)
「準備出来たか?」


「ちょっと待って」


部屋越しに本宮の声がした。
お昼を食べに行く事で本宮が納得して出掛ける事になった。


お互いの事は干渉しないって決めたのに何かと私に言ってくる。


たまにはいいけどね。
美味しいランチ食べるのも。
私も出掛けモードに気持ちを切り替える。


ソファーに座り待っていた本宮が私の格好を見て


「ちょっとはオシャレしろよ。家にいる格好と変わってないじゃん」


私の格好を見て文句を言ってきた。


Tシャツにデニム。
髪は黒ゴムで一本結び。


「いいでしょ。お昼食べに行くだけでしょ」


「だから…」


「だから何よー。言葉を切らないでよ。
だから彼氏がいないとでも言いたいんでしょう?自分だって同じでしょ?」


「俺は…俺の事は心配しなくていいから」


だったら私の事も心配しなくていいから。


本宮はモテる。
彼女がいないのが不思議なくらい。


…もしかして…男が好きなのかって疑いたくなる。イヤ、少し疑ってる。


「なんだよ。その顔」


疑いの眼差しをして見てた私に言った。


「顔の事は親に言ってよ」


「化粧でどうにかなるだろう?顔は」


「ほらッ、ゴタゴタ言わないで行くよ」


「ちょっと待てよ」


私の後ろに行き髪のゴムをとった。


「何?」


髪くらい女らしくしろよ。
そう言ってスルスルと髪を編んでいく。


「出来た」









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