too cute(可愛すぎる)
「まぁまぁだな」


私の正面に立ち私をマジマジと見る。


「女らしくなった」


腕を組んで一人で納得してる。


「髪の毛が編めるって本宮って何者?」


「俺、昔美容師になりたかったんだ。その名残かな」


「ふ~ん」


今度はおネエ疑惑が私の中に芽生えた。


「行くぞ」


言葉使いは男なのにますます深まる謎に本宮をじっと見ていた。


「睨むなよ」


「睨んでないわよ。…本宮ってわからない奴だなって見てたの」


「俺に惚れちゃったのか?」


んなわけないでしょっ。
ワケわかんない事を言う本宮は笑ってるし。


「それはあり得ないから安心して」


冷静に言い返した。


「男と女なんだからあり得ない事もないだろ?」


あんたが女が好きならね。
なんでこんな話しちゃってる訳?
もう、面倒くさいなー。


「行くよ。カギしてね」


立ちはだかっていた本宮の横をすり抜け玄関まで急ぐ。


「話反らしたな。惚れちゃったら知らねえぞ」


惚れてほしいのか?
男心はわからん。









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