too cute(可愛すぎる)
「先、行っとくぞ」


「…わかったわよ」


ふー。と深呼吸する。
時間をかけて準備する。
わざと…。


「美紗ー」


本宮の声。


覚悟を決めて歩いて行く。
その後もゆっくりとした行動を取る。


もう一度深く深呼吸して胸に手を当てた。
ドキドキしてる胸に…。


カチャッとドアを開ける。
本宮の後ろ姿。


「遅い」


やっぱ…無理。


振り向いた本宮と同じタイミングでスイッチを押す。


「なんで消すんだよ」


「…電気つけたままじゃムリ」


少しの抵抗をする。


「わかったよ。早く入って来いよ」


浴槽に入っている本宮が急かした。


僅かな光を頼りにユックリと入る。


…本宮を遠ざけて。


「もっと近くに来いよ」


動かない私に本宮が近付く。
浴槽の壁際で体育座りで固まってた私の両腕を引っ張った。


「…やっ」


本宮に抱きつく格好になってしまった。


「…離して」


「やだ」


「…心臓が…持たない」


ゆっくりと腕を離して後ろに行く本宮。


それからすぐにガバッと立ち上がり浴槽から出た。


「あがるの?」


「ゆっくり、入って来いよ」


お風呂からあがり本宮がいるリビングに行く。


ソファーに座ってビールを飲んでた。


「…保。怒ってるの?」





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