青春のひだまり。



「あの…」

声をかけるが、どうやら本に夢中で気づいいないみたいだったので、少し声を大きくしてもう一度


「あの…!」

すると、小さな肩がびくっとはねる

「あ、ご、ごめんなさい。つい夢中で気づきませんでした。貸出ですね…」

慌てて作業を始める彼女の手が俺をみるなり、とまった



「この前の…!えっと、三村、くん?」

覚えててくれてた…!曖昧だけどそれでも俺にはなはによりもうれしかった。

「あ、その、うん。三村くん、です」

彼女の前だと、何故か舌が回ってくれない。普段もそんなに口数が多いわけではないけれど、いつもに増して、言葉が出てこない

「ふふ、三村くんっておもしろいね」

「…!!」
笑った…!

この前の静かな微笑みではなく、口元に手をあてて笑っている。そんな彼女を見ていると頬に熱が集まるのを感じた
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